アメリカのとある墓地に、日本で指折りの国際派・霊媒師シゲオカが奇妙な現象が起こるという噂を聞き極東日本からわざわざやってきた。
なんでもこの墓地では地元住民から死者の声を聞いたとの声があり、人の姿をしていたという証言もあったらしいのだ。
シゲオカは日本でも数少ない死者と対話できる霊媒師であり、彼は物憂げないわくつきの墓地に赴き調査をしていた。
彼は住民から話を聞き、やはりここで心霊現象が起こっていることを密かに確信した。彼は墓地で静かに瞑想状態になり、とある特殊な薬を飲みながら墓の前に来てトランス状態になった。すると、どこからか、声が聞こえ、朧気ながら姿が見えてきた。
チャールズ・ヘンダスンJr 享年22歳
- そなたは何者だ?
- 僕は黒人の黒人。それも元気な黒人。黒人をよく思って欲しい黒人のチャールズさ。僕はラップが好きだったんだけど夢を諦めて、友達の紹介でギャングをやってました。
- 死ぬ前に何か後悔はあったか?
- ラップを学びたかった。ラップを習おうとしたときに仲間にやられたから…だからラップについて詳しく知らない。僕には難しかったな。
- もし普通に生きていたら何をしたかった?
- 普通に生きていたらラップで世界に黒人の良さを伝えたかった。でもラップ学べなかった。でも好きです。
- 誰かに何かを伝えたいか?
- やっぱりママかな。ママにはラップをやりたかった僕を伝えたいな~。ラップをやりたかった黒人が一人いるよって伝えたかったな。
- 生前あなたは恋をしたか?
- 恋が何か生きているときは分からなかったけど、一個だけ。あの~ラジカセに恋をしたのかな。あれが恋だとすれば。
- 親や兄弟、自分の子供はいたか?
- ママがいました。僕の大好きなママが。
- ママから何か言われましたか?
- ママから神様に祈ったら助けてくれるっていうのを教わってそれを信じているから、神様にラップを教えてくれと、毎日祈っているよ。ラップ習いたいなって。
- 生きるとは結局何だったと思うか?
- ラップっすね。生きるのがラップをすることなんで。それができないから死んでしまった。
- 死ぬ前にあれを食べておけば良かったと思うことはないか?
- 食べ物はあまりこだわりはないんですよね。しいていえばパン。パンを食べたかった。パンを食べてなかったんすよね。毎日芋だったので。
- 死んだから言える恥ずかしい体験はないか?
- あの。ラジカセが好きで、ラジカセから最初音が出てきたときに、やらしいことしちゃいました。すみません。
- 生きていたときの誇りはないか? もしくは一番大切にしていたものは?
- やっぱママが一番大事だったなぁ。ただママの事を好きだという想いをラップで表現したかったからラップを学びたかったんだけど、習う前にこうなっちゃったんで…でも、ママへの想いは変わらないので。
- ちなみに前世や来世についてどう思う?
- まあ、前世黒人。今黒人。来世黒人でしょうね。
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