2023.2.22 Wed

キャラクターインタビュー スペシャル企画

シャッフルステップ警部

選りすぐりの刑事(デカ)を纏める隠密捜査五課課長、通称シャッフルステップ警部。タップ刑事のリーダーである。高い精度で難事件を解決してきた警部は内外から評価も高く、またこの道20年という節目にもあたる。

難事件の中の難事件である時効間近の事件の捜査にも注力を注ぎ、未解決事件を、未解決にせず解決してきた実績がある。

そんなシャッフルステップ警部がまさに内外で評価を高めたのが、13年前に起こった過疎村五右衛門風呂殺人事件である。

これは長い間未解決事件として捜査が続けられていたもので、ある日過疎化した村の一軒家で、五右衛門風呂に浸かりながら死亡していた農家を営む中原幹男さん(71才)が発見された。

目立った外傷もなく、また、中原幹男さんが心臓に疾患があったため、それが原因で亡くなった。という見方が多いなか、シャッフルステップ警部(当時中堅刑事)は、これに事件性を見抜き、犯人逮捕のために地道に聞き込み捜査を続けていた。

また、この事件は物証がほとんどなく捜査は難航。目撃情報も少なく、犯人に繋がる手かがりも乏しかった。

そんな未解決事件を長年追い続けた執念は凄まじく、まさに刑事の鏡と言える。その事件について話を聞くことになった。これは一般には表に出ない極秘内部流通の警察広報誌においてである。

シャッフルステップ警部の執念の根源とはなんですか?
被害者への鎮魂になります。この世は戦場、常に弔い合戦だと思ってます。
今の時代の刑事に必要なものはなんだと思いますか?
アナログさとホスピタリティ精神ですかね。とにかくスピリッツが足りませんね。
未解決事件を解決に導くシャッフルステップ警部独自の方法論とは?
大変恐縮ですが、機密事項です。
部下の刑事に日頃指導されていることはなんですか?
特にありません。あ、逆に食べ方に気をつけてとは言われてます。
難事件が迷宮入りする原因はどういうことだと思いますか?
政治的背景が常に現場を混乱させ、難事件が迷宮入りしております。
シャッフルステップ警部の張り込みは今や伝説ともいわれてますが、張り込みの肝とはなんですか?
水分は少なめに。トイレが近いので肝入りですね。
過疎村五右衛門風呂殺人事件は、シャッフルステップ警部の執念が解決した。ということでしたが、実際どれくらい聞き込み捜査をしたのでしょうか?
1ヶ月で靴を3足履き替えたよ。(がはは)。
過疎化した村のため、防犯カメラなどもなく、犯人を特定する物的証拠が多くはなかったため、早期に事件を解決するのは難しかった。やはり証拠集めが苦戦すると、事件を立証することが難しくなる。雨の日も風の日も、東西奔走した結果事件は、予想外の展開になっていくわけですが、まず、この事件の意外性について、事故ではなかったと気がついたのはなぜですか?
幹男さんは五右衛門風呂では逝かない、そんな直感です。
やはり事故に見せかける事件が悪質だと言えると思いますが、そういう事件を担当するときの心境とはどのようなものなのでしょうか?
不謹慎かもしれませんが、私の出番かな、と気が引き締まります。
過疎村五右衛門風呂殺人事件は、お湯に事件の鍵が隠されていた事件です。殺人に使われたお湯は、五右衛門風呂にはなく、鑑識もそこに最初気がつかなかった。しかし、中原幹男さんは、違うお湯を使われて人工的に心臓発作を起こし亡くなっていたわけです。つまり別の風呂を使っていた。その別の風呂が事件の鍵を握ると気づいた時の心境はどのようなものでしたか?
先程申し上げた通り、幹男さんは五右衛門風呂では逝かない、がマッチして謎が解けた感じでした。
物証や有効な証言が少ない中、地道にそれでも拾える情報を拾いあげて立証した。これは仕事とは言え危機迫る執念の捜査でした。やはり未解決事件は時間が経てば経つほど、うやむやになっていき、人々の記憶も薄れていきます。しかし警部はそれに逆らうように証拠集めに奔走した。途中で投げたしたくはなりませんでしたか?
毎晩逃げようか考えました。そんな時、幹男さんが、切に訴えかけてくれ、とどまりました。
また、事件の手がかりになった医者の証言で、なぜ、そういったリスクがあるのに、この日熱い風呂なんかに入ったのだろう。というところから閃き、いくら日常的な習慣とはいえ、それを聞き流さずに事件性を見抜いたのか。事故を偽装した殺人。というところからやはり悪質性を感じたということなのでしょうか?
ご指摘のとーりです。記者さん、流石ですね。
犯人が、中原さんの持病について知っていた。という線からしらみつぶしに洗い出し、また、違う場所から移動してきた線からも念入りに調査し、犯人の足跡を辿っていった。事故に見せかけた完全犯罪を目論むような犯人だから、頭はいい。そういう知能犯についてはどういう見解をお持ちですか?
知能犯はやっかいですが、ベースはシンプルなんです。ここからは機密事項だから言えませんがね。
結局、どんな殺人事件でも、事故でなければ、なんらかの不自然な証拠がある。ということなのでしょうか。推理も大事ですが、集められた証拠の一つ一つを検証し、真相へと近づいていく。それは地道な作業だと思います。この事件もそうだったということですね?
そのとーり。記者さん、流石ですね。
死因となった別のお湯、そして持病を知っていた人、痕跡を消した移動手段。また、事故に見せかける頭脳。など散らばった点を集め、それに繋がる人物が誰なのか。…捜査終盤にさしかかると、被疑者を徹底的にマークし、張り込んだ。犯人を捕まえる寸前の張り込みとは、どのような心境なのでしょうか?
点から線へ、そして面へ、更には三角錐へ。無限大の心境でした。
この事件はかなり精密な計画性を持って行われていました。被害者に強力な眠り薬を飲ませ、風呂につからせ、意識を朦朧とさせた中で、発作をおこさせた。誰も助けが呼べない環境でです。そして、遺体となってまもなく車で付近までつれていき、普段少なからず車の往来があるところまでで停車し、そこから、証拠を最小限にとどめて、夜庭先にある五右衛門風呂に浸からせて逃亡した。それができる人間は、少なからず候補者がいて、決定的な決めてがなかったと言われています。しかし、お湯にヒントがあった。被疑者がその時に使ったとされる入浴剤です。その容疑者特定の鍵となった入浴剤にたどり着いた時はどのような心境でしたか?
不謹慎かもしれませんが、終焉を迎える侘び寂びを感じておりました。
そして、捜査線上で追い詰められた犯人岡田俊郎でしたが、彼は化学の教員でした。事件後も、普通に教師としての職務を行っていました。彼と中原さんが直接繋がる線はなく、この岡田俊郎という人間が、人が死ぬのを間近で見たかった。という動機で殺人を犯したわけですが、恨みも憎しみもない人間を殺めてしまう道徳観の欠如について、どのような見解をお持ちですか?
絶対に許さない、その一言です。犯した罪は償ってもらいます。
近年は無差別殺人など、まったく関係のない人を殺めてしまう事件が相次いでいます。これは社会病理的側面もあるかと思いますが、実際に岡田俊郎という人間を逮捕してみて、どのような人間だったと思いますか?
まさに社会病理的問題の産物でした。記者さん、どこの記者団ですか?
岡田俊郎はブログやSNSで、中原さんの持病や、住んでいる場所などを特定したようですね。まったく関係もない人だからこそ、こういった凶行に走らせたのかもしれません。これについて警部のお考えはどうですか?
これも社会的な問題で近年はブログやSNSでプライバシーがオープンになってます。そのような背景でもプライバシー保護なんてのがあるから余計ややこしいところですな。
犯罪心理学的な見地から見たら、この岡田俊郎は異常人格ともとれますが、彼は表面的には教師で社会的には模範的な人間扱いされることもあります。これは、普通にしていれば分からない。だからこそ、恐ろしいと思うのですが、いかがでしょうか?また被害者の中原さんに関してどのような思いがありますか?
人は誰しも罪人足りうる、まぁそういうことですな。幹男さんには、無念だったと思いますが、これでようやく成仏申し上げます。
ところで事件がない非番の日何をしていますか?
散歩に明け暮れてます。
警部の趣味はなんですか?
散歩です。特にルートは定めず、放浪の散歩ですな。
座右の銘はなんですか?
一球入魂です。
警部の昼飯は何を食べていますか?
いなり寿司ですね。たまに蕎麦もお供で食べるかな。
刑事になろうと思ったきっかけはなんですか?
やはり我々の世代はデカモノのテレビドラマですかね。悪を制す、子供の頃よく憧れて見てました。
もし刑事になっていなかったら、どんな職業に就いていたと思いますか?
うーむ。分からないですね。わたくしには刑事しかありません。
シャッフルステップ警部から見て部下の刑事はどのような存在ですか?
なかなか良いステップを踏む仲間かな。
最後に、今後も市民の安全を守るため悪質な事件を解決していく思いについて語っていただけますか?
悪を断ち、平静を保ち、市民の安全を死守するのが、務め、責務です。