アメリカのとある墓地に、日本で指折りの国際派・霊媒師シゲオカが奇妙な現象が起こるという噂を聞き極東日本からわざわざやってきた。
なんでもこの墓地では地元住民から死者の声を聞いたとの声があり、人の姿をしていたという証言もあったらしいのだ。
シゲオカは日本でも数少ない死者と対話できる霊媒師であり、彼は物憂げないわくつきの墓地に赴き調査をしていた。
彼は住民から話を聞き、やはりここで心霊現象が起こっていることを密かに確信した。彼は墓地で静かに瞑想状態になり、とある特殊な薬を飲みながら墓の前に来てトランス状態になった。すると、どこからか、声が聞こえ、朧気ながら姿が見えてきた。
マイケル・ジャクソン 享年29歳 南北戦争の兵士
- そなたは何者だ?
- 私はマイケル・ジャクソンと申します。アメリカ南部出身の男です。じいさんの代から開拓してきた綿花畑を受け継ぎ、汗水たらしてやっとこさ、ここらじゃ有数の大農園を築き上げた。
- 死ぬ前に何か後悔はあったか?
- そうだな。やはり。親より先に死んでしまったのが後悔だな。
- もし普通に生きていたら何をしたかった?
- うーん。綿花畑をさらに大きくしたかったな。
- 誰かに何かを伝えたいか?
- やはり、弟に綿花畑をよろしくと伝えたいな。
- 生前あなたは恋をしたか?
- 恋などしない。
- 家族に何か伝えたいことはあるか?
- 綿花畑の南側のほうがね。育てるのにコツがあるんだけど、ちょっとそれを伝えたかったんだけどね。ニュアンスが難しいんだがね。
- 生きるとは結局何だったと思うか?
- うーん。暇つぶしかな。
- 死ぬ前にあれを食べておけば良かったと思うことはないか?
- トウモロコシのスープだな。
- 死んだから言える恥ずかしい体験はないか?
- 落馬したことあるよ。
- 生きていたときの誇りはないか? もしくは一番大切にしていたものは?
- 約束を守る。
- ちなみに前世や来世についてどう思う?
- あると思うよ。
- 差し支えなければ、前世は何で、来世は何だと思うか?
- 前世はね、西洋の誇り高き騎士だな。来世はね、日本の誇り高き武士だな。
公演詳細はこちら!